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トリコモナス治療薬のフラジールが治療効果を示すメカニズムとは

2020年04月16日

フラジールは、トリコモナスの第一選択薬として使用されることが多い抗原虫薬です。有効成分としてメトロニダゾールが配合されており、日本では1961年に販売が開始されて以来、多くの治療実績を重ねてきたトリコモナス治療薬となります。

この治療薬の有効成分であるメトロニダゾールは、トリコモナスの原因であるトリコモナス原虫という微小な寄生虫に対して非常に有効な成分です。メトロニダゾールは、トリコモナス原虫に取り込まれると、原虫のDNA合成を阻害するニトロソ化合物(R-NO)という物質に変化します。さらに、メトロニダゾールがニトロソ化合物へと変化する過程で生成されるヒロドキシラジカルという物質は、原虫のDNAを切断する作用があります。DNAは、あらゆる生命情報が刻まれている設計図のような存在で、全ての生き物はDNAがなければ生命活動を維持することができません。そのため、ニトロソ化合物によってDNAの合成を阻害したり、ヒロドキシラジカルによってDNAを切断したりすることで、トリコモナス原虫を死滅させることが可能となります。このようなメカニズムによって、フラジールはトリコモナスに対して治療効果を発揮するのです。

フラジールは非常に高い治療効果を誇るトリコモナス治療薬ですが、その有用性は臨床試験によって実証されています。トリコモナス患者337人に対してフラジールを投与した結果、96.4%に当たる325人が治癒したことが確認されました。また、トリコモナスの再発が確認されたのは、284人中40人で再発率は14.1%でした。

このように、フラジールはトリコモナスに非常に有効な治療薬ですが、確実に完治させるには正しく服用する必要があります。フラジールをトリコモナスの治療に使用する場合、250㎎を1日2回10日間継続するのが基本的な服用方法です。10日間で治癒しなかった場合は、1週間以上間隔を空けてから服用を再開します。また、フラジールは比較的副作用が少ないとされていますが、場合によっては食欲不振や吐き気などの症状が現れることがあります。

フラジールの服用期間中に注意すべきなのが、アルコールの摂取です。フラジールの有効成分であるメトロニダゾールには、アルコールの分解に必要となる酵素の働きを弱めてしまうため、吐き気や頭痛、動機などの症状が強く生じる恐れがあります。そのため、トリコモナスを治療する際は、アルコールの摂取は控えた方が良いでしょう。