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梅毒治療薬のノバモックスはどのようにして梅毒に効果を示すの?

2020年03月13日
病原体

ノバモックスは、梅毒治療の第一選択薬となるペニシリン系の抗生物質で、梅毒治療薬として広く使用されているサワシリンのジェネリック医薬品です。ペニシリン系の抗生物質は、梅毒に対して非常に高い効果を発揮することで知られています。ペニシリンは、世界で初めて発見された抗生物質であり、現在までペニシリンに対して耐性を持った梅毒トレポネーマは確認されていません。そのため、ペニシリン系の抗生物質であるノバモックスは、高確率で完治させることができる梅毒治療薬となります。

ノバモックスは、1回250㎎を1日3~4回服用することで梅毒を完治させることが可能です。服用期間は、症状の進行度によって異なり、第1期の場合は2~4週間の服用で済みますが、第2期まで進行すると4~8週間程度の服用が必要となります。ノバモックスは、梅毒治療に非常に有効ですが、症状が進行するほど治療期間が長くなるため、早期治療を開始することが重要です。

ノバモックスが梅毒への治療効果を発揮するのは、有効成分であるアモキシシリンの作用のおかげです。梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症します。梅毒トレポネーマなどの細菌の細胞には、細胞壁という頑丈な壁が存在しており、外部から与えられる刺激から細胞を守る役割を果たしています。人間の細胞には細胞壁は存在しないため、細菌の細胞壁の合成を阻害できれば、人間の細胞に悪影響を与えることなく、細菌の活動を弱めることが可能です。

細菌の細胞膜は、ペプチドグリカンという物質で構成されているのですが、アモキシシリンはペプチドグリカンの合成を阻害する作用があります。ペプチドグリカンは、ペニシリン結合タンパク質とD-アラニル-D-アラニンという酵素が結合することで合成される物質です。アモキシシリンは、D-アラニル-D-アラニンと構造が類似しているため、ペニシリン結合タンパク質はD-アラニル-D-アラニンではなく、アモキシシリンと結合してしまいます。ペニシリン結合タンパク質とD-アラニル-D-アラニンの結合を防ぐことは、ペプチドグリカンの合成を阻害することにつながるため、細菌の細胞膜は細胞分裂を繰り返すたびに徐々に薄くなっていきます。その結果、浸透圧の差によって外部の水分が細胞内へと流れ込み、細胞が破裂してしまうことで死滅に至るのです。このようなメカニズムによって、ノバモックスは梅毒トレポネーマを死滅させて、梅毒治療薬としての効果を発揮します。